石笛の穴明き要因
Stone whistles : made by nature
[1]泥岩・砂岩のような比較的柔らかい堆積岩(水成岩)に貝が住み着き、成長するに従って中へ中
へと穴を掘り進めて行って出来たもので、その方法には二種類あります。
(1)貝殻が厚く・硬く・表面がヤスリのようにギザギザしているニオガイ・モモガイ・カモメガイ・オキナ
マツカゼガイなどは、殻を回転させてヤスリのように使い穴を掘り進めます。
(2)貝殻が薄く・軟らかく・表面がツルツルしている、イシマテガイなどは酸を出して岩を溶かしながら
掘り進みますので、内側には石灰質を沈着させます。
写真をクリックすると貝の拡大写真が見られます
小さい石の中はイシマテガイ 大きい石の中はモモガイ
手前の貝もイシマテガイ 手前の貝はカモメガイ
[2]貴石・宝石の類で非常に硬く、メノウのように原始の水が溜まっていたり 結晶が出来たり等その他
の理由で空洞部を持つもの。
[3]溶岩・火山弾などの内部ガスが噴出した時に出来た噴出口を持つもの。
[4]長年に亘って水滴の落下を受けて浸食され穴が明いたもの。庭石などで見かけることがあります。
しかしながら、私のこれまでの非常に長きに亘る海・山・川その他いろいろな土地や地域の石笛採集
現場での出会いの中で出会って来た何万個にも及ぶ膨大な数量の穴明き石の中には、未だこの
穴明き要因のものは存在していません!
また、コンサートのナレーションで、「石の上にも三年、長い年月水滴が・・・・・」などと事実と全く異
なった説明をされ当惑することがありますが、この要因の穴明き石で演奏使用に耐え得る能力の物
となると自然界の物で出会うのは難しいかも知れません。
[5]異質の物質同士が結合して出来た物のうち、衝撃・浸食・酸化腐食などに脆い方の物質が崩壊
欠落して空洞部が出来たもの。
[6]その他・・・・・・・・・・・・・。
以上の他にも穴明き石の生成要因は多様を極め、石が存在する所であれば[山][火山][金山・
鉱山][湖][川原][川底][平野][畑][道端][海岸][海底]など、いたる所で見つけることが出来ま
すし、実際に私も色々な土地に足を運んで採集しています。
尚、ここで一点注意を促して置きます!
今から二十年ほど前、私の知人達も石笛にのめり込んだ時期がありましたが、その中に[石笛]とは
[貝]が穴を明けたもの、と定義して布教する人が現れてしまい困ったことがあります。
石笛の穴あき要因は自然界に何十種類も存在します。
貝があけた穴は、その要因の中のたった一つにしか過ぎません!
溶岩・メノウ・・・その他、素晴らしい音のする穴あき要因の石笛は沢山有りますし、貫通型(存在確
率は低いものの・・・・)も自然に存在しています。
そして、穴あき要因の種類による価値観の違いもありません。
@外観(姿・形・色合い・模様etc.....)の美しさ・希少性・神秘性 ⇒ 神の笛に相応しい風格
A材質の希少性・美しさ・神秘性
B材質の耐久性
C楽器としての性能・・・鳴りの良さ、音量、音域、表現力、演奏の安定性など
以上4条件(瀬川の定義)による、現物に対する総合判断で価値観が決まってきます。
«石笛»は海・山・川どこにでも転がっています・・・・・・・・・・・
この世に二つと同じ物が存在しない自分だけの«究極の楽器»
«石笛»をあなたも探してみませんか・・・・・・・・・・・・・・・・?
溶岩(Lava) 石笛合唱団(Chorus)
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